2009年11月30日月曜日

静岡県静岡市清水区①

来春から住まうことになる静岡市清水区。
 
 学校見学には行ったし、それ以前に静岡県には何度も行ったことがある筆者であるが、その全体像やいったいどんなことが起こっているのかなどは詳しくない。そこで、清水区、静岡市、そして静岡県はどのようなところなのか、最近のニューズなどをピックアップしながら記す事にしていこう!

1、富士山静岡空港
 静岡県内の最近の話題といえばやはり静岡空港。計画時から不要論が飛び交い、地主の立ち木によって開港が遅れ、県知事が辞める事態となった正式名称「富士山静岡空港」。その存在感には筆者も首をかしげずにはいられない。

 まずは場所である。この空港の所在地は「牧ノ原市」と「島田市」にまたがっている。茶畑が広がる場所だそうだが、なんという不便な場所。静岡市と浜松市の中間を取ったのだろうが、都市からは完全に離れている。しかも浜松ならば中部国際空港がすでに在り、国際空港なので利便性がある。こんなところに空港を作っては、航路が複雑になるだけではないのか。おまけに「富士山」を空港名に被せているが、その富士山からは離れすぎている。空港から富士山が見えるのか??「ふじの国しずおか」とかいう呼び名も正直言ってダサい。

駿府城址跡にある静岡県庁。
ここにいる人たちは空港をどう考えるか?
 そして航空便の路線網である。この空港をベースに、清水区の物流会社鈴与が設立した航空会社「FDA=ふじどりいむえあらいんず」が在るので、茨城のような発着便ゼロは免れたが、ついに経営が行き詰まった日航は静岡から(福岡行き)撤退予定であるし、そもそもこの空港が東京・大阪には近すぎという観点から「静岡発都市圏行き」が作ることができず、「静岡発地方行き」のという、非常に不安定な路線網に支えられている。しかもこの空港にもアシアナ航空が就航し、実質ここのハブ空港は韓国の仁川空港になっている。

 世間にたたかれるかわいそうな空港として生まれてきてしまったが、観光PRや大井川鐵道などを使い、独自な盛り上がりを見せて欲しいものだ。




2、公示地価2009
 この話題はあまり叫ばれていないが、2009年1月1日の時点の公示地価(国交省発表)で、全国でトップの地価上昇率を発揮したのが、何と静岡市の「東静岡駅周辺」であった。この場所は規模縮小した貨物駅の跡地を利用した再開発が盛んに行われており、ホビーショーなどが行われるグランシップや、県内最大級の高層マンションが建設中である。また、この場所は静岡と清水の中間に位置し、政令指定都市移行に伴いこの「中間地点」への集中が加速したそうだ。

 静岡市が政令指定都市になったのは2005年。清水市を合併し清水区とし、そのほか葵区、駿河区と区分けされた。葵区は市役所やJR静岡駅のある南の中心部から、南アルプスの間ノ岳(日本で4番目に高い山)の山頂までという距離と高低差を誇り、“日本一広い区”となっている。
葵区の新静岡と清水区の新清水を結ぶ
静鉄静岡清水線。地価上昇率最高地点
は沿線の長沼駅付近。

  新聞によれば、東静岡地区は駐車場が充実し、今後大型ショッピングセンターなど自動車が通いやすい「郊外型」の街になり、それに反比例して従来の中心部だった静岡駅・新静岡周辺は車が入りにくく客足が減りつつあるらしい。清水区にも東静岡への流動が見られるのだろう。

 こんな地方都市にも、環境対策に逆行した車社会化現象がすすんでいることが印象的だ。









参考文献
日経新聞09年2月18、19、20日「政令市・静岡市の未来像」
日経新聞09年11月22日付「エコノ探偵団:仁川が日本のハブ空港なの?」
日経新聞09年9月19日地方経済面“静岡”
日経流通新聞09年3月25日付

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